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■Astronoid「Air」
“Dream Trash”なるジャンルを掲げるフィンランドのバンドによる1stフルアルバム。
メタル門外漢な僕ですが、このシューゲイザーとメタルのプログレッシブな融合には楽しめます。もしかしたらこれはメタルじゃないというような人がいるかもしれないと思わせるほどに爽やかなアルペジオとファルセット。そしてブラストビートに劇的な展開を魅せる曲構成。これは間違いなくオタクの好物であり、NARASAKIワークスをも連想させる。余計なことを言えばPinkshinyultraburstの新作にはこれくらいのキャッチーさは残してもらいたっかた。
■Average Rap Band「El Sol」
メルボルンのヒップホップユニットの注目作。
スロウで、チープなブギーで、無機質に思える程そっけない反バウンシーな音楽。ここには青春の輝きを表すような爽やかさはなく、真夏の汗ばんだ気だるさだけが残るAM2:00。音楽産業が売り出しているシティポップ的な音楽が見逃した郊外のあの感じ。なんにせよ現在っぽい。
■JANK「Awkward Pop Songs」
Pitchforkのレビューで妙に気になったフィラデルフィアのバンド。
PitchforkのレビューではThe Dismemberment PlanとThe Unicornsを引き合いに出されていて、The Unicornsは未聴のため分かりませんが、The Dismemberment Planの「ひねくれた展開のEMO」の要素は大いに感じます。ただこちらの方が軽快で、あくまでもガレージポップ。それも特に「Caitlyn」あたりは初期のストレイテナーとも共振するような。
■Nahneen Kula「Put It With Mine」
レトロミュージカルなメロディ、リバーブがかった音響。コケティッシュなボーカル。
ロサンゼルスの女性シンガーによるアルバム。類似としてJulia HolterやCate Le Bonがかろうじて挙げられるものの、こっちはもっと無邪気に音で遊んでるようなあどけなさがある。結果としてエクスペリメンタルで不思議な音像になってるものの、アートワークの効果か海辺に佇んでいるような叙情性がアルバム全体を包んでいる。