2022年夏を彩った新譜12選


もう9月に経って3分の1は過ぎてしまったし記事を没にしようかと思ったけど、
まだまだ蒸し暑すぎてやばいので投稿しました。残暑にしてもやばすぎ。



■明日の叙景 - アイランド




昨年リリース「ビオトープの底から」「キメラ」を聴いてから気になってた明日の叙景の突如配信開始した2ndアルバム。

”「夏」をテーマにJ-POPとブラックメタルを融合させた異例のアルバム。”

とのことですが、それもうなずけるキャッチーさできっとそこがディーパーズ好きの自分の琴線に触れたんだでしょう。
そう思って今回のアルバムの影響元プレイリストを見たらディーパーズやDeafheavenは予想通りでもポルノグラフィティの「空想科学少年」が入っててビビった。しかもインタビュー見ると「foo?」が一つの大きなリファレンスらしいですし。同世代だねえ。

Asunojokei - Island [Full Album] - YouTube




■caroline - caroline



7月後半にコロナ陽性になってしまい家の中になってしまい最初の何日間はだるかったので激しい音楽は聴けなかったのですが、そんなときによく聴いてたのがロンドンの8人組音楽集団による穏やかで退廃的なアパラチアン・フォーク。体調悪いときに聴ける音楽枠は貴重なので助かる。

caroline - Good morning (red) (Official Video) - YouTube




■Fontaines D.C. - Skinty Fia



4月に発売されたアルバムだけど、蒸し暑い空気で聴くのが一番響くくらいヴォーカルの粘り気がハマってる。
前作はくたびれたムードが蔓延していたが、今作はそのムードの中でも瞳に熱が宿ってる。自分もくたびれた人間だから最初は前作のほうが好きだったけど蒸し暑い空気の中で今作を聴いてたら好きになってきた。

Fontaines D.C. - I Love You (Official Video) - YouTube




■星宮とと+TEMPLIME - skycave



爽やかなアートワークと名前からBandcampで初めて見た時はvaporwave作品かと思って最初は遠ざけていたけど、蓋を上げたらキャッチーな2step取り入れたあざといくたい健康的なJ-POPで世代的にも狙い撃ちされた気分。蒸した空気なんて存在しないくらい爽やかな聴き心地。

skycave | 星宮とと, TEMPLIME | TEMPLIME




■JUBEE - Explode



Dragon Ashといえば「Ivory」や「Fly」といったラテン期だと思っていた自分ですが、最近になってミクスチャー期もいいじゃんと思えるようになったのはこのアルバムから遡って聴いたから。新世代ラッパーの瑞々しいミクスチャー・ラップ・アルバム。

そしてつい先日Age Factoryと結成したAFJBの新曲では更にラウドになっていてかっこよかった。

JUBEE - 手紙 feat.(sic)boy (Prod. AWSM. )【OFFICIAL MUSIC VIDEO】 - YouTube




Nilüfer Yanya - PAINLESS



フォークソウルシンガーとして紹介されることが多いNilüfer Yanyaですが、この2ndアルバムを聴いて最初に思い出したのがBloc PartyNew Orderで、つまりはスクエアなポストパンクとメランコリーなニューウェイブの要素を兼ねそろえたフォークソウル。そのビターな味わい、前作より音数減ってこっちのほうが好み。

Nilüfer Yanya - the dealer (official video) - YouTube




■Porridge Radio - Waterslide, Diving Board, Ladder To the Sky



先行シングル「Back To The Radio」の郷愁誘うシンセの中、ヴォーカルが熱を帯びるロックバラードでノックアウトされましたね。他の曲もシンセが温かみと切なさを運んできて否応がなく黄昏てしまう。こちらも前作より断然好み。

Porridge Radio - Back To The Radio (Official Video) - YouTube




ポルノグラフィティ - 暁



2枚目のWベストアルバム出した辺りから遠ざかってたのですが、昨年サブスク解禁したときに新曲「ブレス」がよかったし、明日の叙景の影響源ということもあり久々に聴いてみました。
正直アルバムの流れに沿って聴くには曲が多いしとばしてしまう曲も多いのだが、先述の「ブレス」以外だと「テーマソング」、「ナンバー」、「メビウス」が良くて繰り返し聴いていた。特に「メビウス」の歌詞は首絞めに謝罪に人形とCoccoかよと突っ込みたくなる猟奇的な歌詞で30超えても結局こういうの好きなんだなと自覚してしまった。

ポルノグラフィティ『メビウス』MUSIC VIDEO - YouTube




■Tunnel - Vanilla



Fugaziのブレンダンがドラムを叩いてるグランジシューゲイザーポップロック。8曲入り22分という短さを感じない厚いサウンド、そして予想できない展開とキメの瞬間。ひねくれてるというより天然っぽさを感じる。なんだかんだ聴いた後に爽快感あり。

Tunnel - Vanilla (Official Music Video) - YouTube




■valknee - vs.



テクノミュージックなトラックの上に乗る軽快なギャルラップ炸裂5曲入りEP。ワードのチョイスがいちいち子気味良い。コロナ療養で体調落ち着いた後半はこのEPで踊ってました。う~あ~ヤンヤヤンヤ。

valknee - BET ME! (MV) - YouTube





■ゆうらん船 - MY REVOLUTION



今年の森道市場でのみっけもん。いなたいフォークロックの残り香を漂わせたまま陶酔的なダンスグルーヴも手にしている二兎追って両方得た贅沢な1枚。声にオートチューンかけても意外と違和感なかった四つ打ちの「Hurry Up!」がお気に入り。

ゆうらん船『Flag』Music Video - YouTube




■YUNOWA - What a mess



行けなかったThe World Will Tear Us Apartの京都ライブで一組だけ名前を知らなかった京都拠点のバンドのEP。yonawoではない。
オウガやD.A.N.、上記のゆうらん船もそうだけどこのバンドも陶酔的な音楽を鳴らすバンドではあるんですが、先述のバンドにない魅力としてロック的ダイナミズムがありそこに過剰さを感じさせないのが素敵。夜の焦燥感を愛でる。

YUNOWA - W.A.M (Official Lyric Video) - YouTube