The Flickers「UNDERGROUND POP」


いきなりですが、乱雑にこのアルバムをまとめると「イオンでお母さんが買ってきた服を着てる大学生がキラーズとブンブンサテライツスーパーカーロキノン系からの影響を落とし込んだロックアルバム」。とりあえずどこがアンダーグラウンドなのかはよくわかりません。

インディーズ時代からフリッカーズの大きな個性である安島のシャウトは更に世間との軋轢を深めたのか、よりけたたましくなって「love song 2」でのMr.Brightsideモロパクのイントロすら影が薄くなってしまう始末。かなり笑える。ストレンジな魅力という話ではない。本当に変。しかもそこまで感情乗せてなさそうで、ただ手法としてシャウトしてる感じも◎。シャウトにフォーカスを当てると、白眉はもはやどれだけ変な声出せるか大会みたいな「I don't know what love is」ですが、やっぱアルバムとしての白眉は先行配信された青臭いテクノトラックの上でキメ顔でテクノキッズ連呼する「techno kids」。もう笑えるやら泣けるやら。

1~2年前くらいから「ダサいのがいい!」「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」みたいな価値観から距離を持つようになったけど、ここまでセンス無くトバされると流石に興奮する。正直、単純に曲数もうちょっと絞ってもよいと思ったけど、そんなの大した問題じゃないね。決して名作・良作ではないし、ましてやゴミでもないけれど、とりあえず変なアルバムです。