2019年1月によく聴いたアルバム

来月もこうやってまとめるか不明。まあでもせっかくなのでブログ更新する言い訳みたいなものはある程度あった方がいい気がする。自分みたいな人間には。



■Deerhunter「Why Hasn't Everything Already Disappeared?」(2019)

シャムキャッツ夏目氏が「僕らの世代は4ADといえばディアハンターなんじゃないだろうか。」といっていた(俺もそう思う)ディアハンターの新譜です。必殺の1曲みたいなのは今作にはないけれど、それでも気だるく退廃的な方向に明るく開かれた音楽は今までと違う色で、今までと同じようにリスナーを蠱惑する。今のとこ彼らのカタログの中で「Halcyon Digest」、「Monomania」の次に好きです。

今月に4ADショーケースイベントとして来日して、しかも名古屋にも来たので当然観に行くつもりだったんですが、この日に限って仕事が長引きラスト3曲+アンコールしか聴けなくてかなりへこんだ。それでも「Element」、「Cover Me (Slowly)」~「Agoraphobia」はかなり印象的で蠱惑されましたが。

Deerhunter - Death in Midsummer (Official Video) - YouTube




■James Blake「Assume Form」(2019)

昨年リリースの「If The Car Beside You Moves Ahead」、「Don't Miss It」から声と歌に焦点が当たったヤバいブツが来るかと思ったら2,3曲目のMetro Boomin参加のいかにもトラップな音でずっこけた後にROSALÍAとのコラボ曲でぶっとばされたが、正直いいのか悪いのかよくわからない。ヒットチャートとポートレートに引き裂かれたアルバム。

James Blake - Where's The Catch (Official Audio) - YouTube




■Sneaks「Highway Hypnosis」(2019)

エレクトロ、ポストパンク、ヒップホップが混ざりながら、ザッピングのように移り変わる13曲30分。掴みどころないようで気づいたらここ2週間結構再生してました。春ねむりとYoung Marble Giantsのファンに。

Sneaks "The Way It Goes" - YouTube




■feather shuttles forever「図上のシーサイドタウン」(2019)

ここ最近の音楽コラムでは断トツで面白かった「TINY POPというあらたな可能性」の執筆者であるhikaru yamaha氏と西海マリ氏によるユニットの2ndアルバム。CGみたいに現実感のないアートワークは実際はpr∫tptr▱ による写真だそう。

図上のシーサイドタウン | Local Visions




King Gnu「Sympa」(2019)

今年ヒット確実だというKing Gnuの2nd。なんか一気にケバくなってて、浜崎あゆみ聴いてるみたいな気持ちになってくる、特に「Prayer X」の始まり方とか。でも実際聴いたらアガる、あゆ嫌いじゃないし。虹色のステーキみたいなグラマラス・ロック。

King Gnu - Slumberland - YouTube



Climb The Mind「チャンネル3」(2017)

昨年末(実際には「全感覚祭'18」を体感して以降)からマイブームが来ている国産エモ、ハードコア。その中でも凄まじかったのは名古屋のバンドClimb The Mindの3rdアルバム。特に「デスマッチ」の“かくいう私は〆鯖でした”という歌いだしには痺れた。「泥棒」の淡々と進む感じも良い。

Climb The Mind デスマッチ - YouTube




Climb The Mind「よく晴れた朝は地下を探索しに出かけよう」(2008)

こちらは1stアルバム。廃盤でレアの為、中古で¥9,000近くはする代物なんですが、TSUTAYA DISCASで¥200近くで借りることが出来た。こちらは3rdアルバムよりかは分かりやすくマスロックの影響か複雑になっていますが、色褪せた気配は全く無くPVもある「給水塔の前で待ってて」には胸震わす。シンセの入った「僕たち私たちの投げた意思は」の穏やかさもいい塩梅。

どちらのアルバムも内に激情を抱えつつ、それをそのまま吐き出さず研磨した上でアウトプットしているのがかっこいいな思います。2月のライブのチケット買ってしまった。

climb the mind「給水塔の前で待ってて」PV - YouTube




■SICK OF RECORDER「人間困宙記」(2002)

21世紀初頭の名古屋の隠れた伝説、SICK OF RECORDERの2ndアルバム。OGRE YOU ASSHOLEのメンバーが影響を受けたと公言しているのでそこからたどり着いた人もいるかもしれません。実際オウガ初期のサウンドと似ているかもしれませんが、こっちはもっとプログレッシブに突き進んでいて宇宙までふっとばしたみたいな音楽。「冬の夜」という名前の曲もあるし今の時期にちょうどいいのかもしれない。

Ua sick of recorder - YouTube




People In The BoxCitizen Soul」(2012)

今作収録曲「ニムロッド」から題名を取ったという上田岳弘「ニムロッド」が芥川賞受賞ということで聴き直しています。しかし改めて聴いても全体のトーンは統一されているのに夏っぽいと思ったり冬っぽいと思ったり変な聴き心地のするアルバムだと思います。

People In The Box「ニムロッド」 - YouTube




フジファブリック「CHRONICLE」(2009)

10年前のアルバムを聴こうシリーズ。15曲は流石に多い気がするけど、嫌味なくPOPに振り切れていてよいです。というか志村のファニーな声が乗っかれば多少手癖のついたようなサウンドスケープで変態的に響くんだなと改めて思った。

フジファブリック (Fujifabric) - Sugar!! - YouTube