10月12日~14日に観たライブ

■吉田ヨウヘイgroup TOUR 2018 "ar / F" @伏見ライオンシアター

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3年前に下北沢インディーファンクラブで観た吉田ヨウヘイgroupはアンサンブルに圧倒され、今まで生きてきた中でも上位に入るライブでした。ただその後の脱退、活動休止があり、メンバーも変わり、昨年「ar」をリリースして、約1年後に新曲披露も兼ねリリースツアーをするということなので仕事終わりに行ってきました。

伏見ライオンシアターは全然名前も知らなかったのですが、ジャズのライブ中心みたいですね。マンションの地下にあるのですが、会場までの通路が良い意味で寂びれたホテルみたいで良かった。

対バン相手の中村佳穂BANDは全くの知識ゼロで臨んだのですが、最初ピアノ弾き歌いながら自己紹介していて、そういうノリかと思ったんですが、演奏がトータスみたいなポストロック奏でだして焦った(ギターは吉田ヨウヘイgroupの西田修大)。中盤、来月出るアルバム「AINOU」からの新曲として演奏された隙間の多いファンク風味のバラッドが特に印象に残った。その後のMCもずっと歌いながらだったし、本当歌うの好きなんだろうな。アルバムチェックしようと思わせる力がありました。

吉田ヨウヘイgroupは4人+サポートメンバー3人という体制でした。今回のライブで1番印象で残ったのは、披露された3曲の新曲が従来のキャッチーさが復活していることで、「ar」はどちらかというと新体制による試行錯誤感がどうしてもありグループのこの先の姿が想像できなかったんですが、新曲聴いて一気に期待がもてました。あとは“ブールヴァード”のイントロでフルートの代わりにサックスが投入されていたことでしょうか。これはフルート担当の池田若菜氏が脱退したからしょうがないとはいえ寂しい。3年前のライブの素晴らしさの大きな要因にフルートがあったのは紛れもない事実。アンコールでは中村佳穂氏も参加で氏が好きだという“間違って欲しくない”を披露。パワフルな歌声が入ってソウルフルに響きます…それにこの曲の歌詞って当時より胸に響きますね。優しさのような事なかれ主義のような。

あと両者ともライブハウスの音響のせいか妙につんざくようなヴォーカルだったのが残念と言えば残念でした。総じて満足ではありますが。



■SOCIAL TOWER MARKET 2018@名古屋テレビ塔周辺

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キセルの「窓に宇宙」のジャケ写思い出すポスターだ…。

名古屋地区を盛り上げていたフリーのこのイベントも来年、公園自体が再開発で全く使えないということで最終回。雑貨屋・飲食店も魅力的な店もあるけど、音楽イベントもメンツが豪華なので今年は土曜がちょうど休みということもあり2日間行ってきましたよ。

1日目は花粉症で朝グロッキーになっている内に6eyes見逃して、昼飯の野菜スープカレーからスタートしたんですけど今までのフェス飯でも最上級に美味しかったですねえ。

そしてZOMBIE-CHANGから観覧。曲は基本的にいなたい80'sニューウェーヴですが、音源に比べてラウドに響いて勢いがあり怪しさも増幅。音源からの化け具合でいうと1番でしたねえ…。

次の柴田聡子は「愛の休日」以降バンド編成を除いても3度目(「愛の休日」リリースパーティー、去年のこのイベント)になるのですが相変わらず最初の「いきすぎた友達」からグッとその世界に引き込まれます。

その後にトンテキみたいな見た目のフレンチトーストを食べました。

STUTSはこういう野外でこのくらいの気温の時が映えるよなと思い、いままで観た中で踊れた気がする。昼間でも「夜を使い果たして」は盛り上がっていて、ビートが強調されたことでメロウさの中にあるかっこよさが前面に出てきてましたねえ。

そして初日最後である初のスカートはこの日一番の目当てだったんでハードルは上がっていたんですが、初っ端から歌いだす「ストーリー」からずっとそのアンサンブルとムーディーな声に酔いしれていました。そして昆虫キッズのラストライブ前のライブ以来に佐久間氏を観たんですが、やっぱ氏のタイトながら疾走感もあるドラムが世界でいちばん好きだな。本当いい曲ばかりだったな。

2日目はバスが遅れて途中から台風クラブ。鼻声気味のボーカルでしたが、曲の素朴さとキャッチーさ、粗暴さがいい感じにミックスされていて、ロックバンドの理想形の一つだと思わせてしまう熱量がありました。物販も両日合わせて彼らのが一番列を成していた気がする。

お次はここ2年ほどで活動を再開した名古屋のベテランGUIRO。途中で三味線で浪曲のようなものを始めたりはしたものの、全体的にまったりとした空気で進行。ラスト2曲「エチカ」~「アバウ」の流れがすごかった。

neco眠るは前の森道観た時の感想変わらずでかなり踊れる大所帯チンドンロック。「犬はニャ~って、犬がワンッ!」もやったし満たされました。ただ疲れてきたので少し遠目から日陰で観てました。

疲れを抱えたままで、最近名前を見かけるカネコアヤノBANDは物事の基準がバインなので最初バインフォロワーかと思ったが、バードランドロック譲りの素朴で純粋な音楽を鳴らしていたように思います。他のバンドのメンバーがマンガみたいなパンクスタイルだった。

トリの曽我部恵一は「恋に落ちたら」、「青春狂騒曲」といったサニーデイの曲がやっぱ盛り上がるものの、印象に残ったのはおっさんを天使に見立てた曽我部恵一BANDの曲でもある「天使」。ギターの弦が切れながらもがなり声でブルージーに歌う姿には胸を打たれましたね。