SUMMER SONIC 2018 TOKYO


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今年は初の2DAYS通しで行ってきましたよ、サマソニ

 


1日目

10時半ごろに海浜幕張駅に着いて、2日間の為、マリンスタジアムの方まで歩いてリストバンド交換、右手側のグッズ売り場へ向かいTame Impalaのブースを探すも見つからず、聞いたらメッセの方だというので(SONIC STAGE出演だし当然)、そちらの方まで戻ってグッズの列並ぶ…Tame Impalaはサマソニ限定は売り切れてましたが、通常のはまだ売っていたので白い方を購入。そうワチャワチャしている内に始まってしまっていたMOUNTAIN STAGEに向かう。

最初のアーティストはDream Wife。彼女らと出会いの曲「Fire」がちょうど終わるくらいだったので残念だったのですが、そのあとの曲群はキャッチーさが全面に出ていたスタジオ音源と比べ、ささくれだった音を鳴らしながら、奔放にチャーミングさを振りまいてました。先日、神宮球場に来ていたらしくヤクルトのユニフォーム着ながらゴーゴースワローズ!と叫んでました。そこもまた可愛い。とにかく初めに観るには最高のパフォーマンスでしたね。

端から端へ、次にRAINBOW STAGEのYogee New Wavesを始まりから少し観て、このゆったりとした揺らぎが気持ちいいロックンロールは良かったんですが、Dream Wifeの余韻の中で観る気分ではないなとMOUNTAIN STAGEに戻ってPale Wavesへ。ゴス・メイクの女性ヴォーカルにDirty Hitが売り出す新人ということでThe 1975の影をチラつかせながら、壮大でエコーがかったロマンチックなシンセポップの応酬。スピーカーで爆音で流すのが最適で、サマソニにマッチしていて爽快でした。…実をいうと何日か前に「Pale Wavesって恰好がゴスなだけのふつうの音楽といった感じでひっかからないんだけど、ライブ観たら印象変わるのかな。」とツイートしたんですけど、本当に印象変わるとは思わなかった。節穴もいいとこでしたね…。

そして16歳のBillie Eilishへ。©を恐れぬディズニーの「美女と野獣」や「みにくいアヒルの子」をサンプリングしたVJにアンニュイなポップ…これが最新型の音楽かと思いつつ、つかみどころが分からず遠巻きから観ていました。

その後、何か忘れたけどご飯食べて、事前情報なしにSONIC STAGEのIAMDDBを観たんですが、トラップ・ヒップホップのいかつさを感じつつ、スペーシーな音で浮遊感あるラップで、その奇妙さに一気に虜に。これは明らかに発見で嬉しくなりましたね…。

そして目当ての1つでもあったKelelaまでの間、隣のThe Bloody Beetrootsへ。メタルとロックをEDMの鍋で煮込んだ知能指数を下げるにはもってこいのノンストップ・エクストリーム馬鹿音楽で笑うしかない。普段の好みなら全然観る機会がないから、そういう意味でも楽しい。これでいてKilling Jokeポール・マッカートニーとコラボしているらしいのがすごい。

でもって待望のKelelaはまず中央付近にいたらライトがまぶしかったのでサイドへ移行して観る。バーチャルな幽玄さを纏いながら、ふいに肉体性を取り戻すみたいなソウル。VJなしで魅せるパフォーマンスには圧倒されっぱなしでした。


ただこの辺りでへばってきたので、Mastdonは後方で床に座りながら観てました。カオティックでありつつ地に足付いたパフォーマンスは好感触でした。前のThe Bloody Beetrootsとは正反対の渋みを感じましたね。

この後はメッセ通路で座って、2時間近くひたすら体力を回復させていました。

そして復活したてのFriendly Fires!最初の「Lovesick」からカウベル連打のパーカションに健康的なエレクトロサウンド、そしてナルシスティックなヴォーカルパフォーマンス!「テンション高えなおい」と思ったら、途中でラッパ隊も参加してどんどん胡散臭さを加速させながら、そのまま最後まで突っ走りました。まさかダイブを見れるとは。熱心なファンではないけど、「Paris」などの代表曲はやっぱり盛り上がるし、無理に流行りに乗るのやめて、ここら辺の年代のキラーチューンを繰り返し聴きながら生きていくのもいいなと思いました。

最後は目当てのTame Impala。最初の「Nangs」から低音が腹に響くモダン・サイケ・ロックンロール。極彩色のVJに乱れ咲きのレーザーも相まってずぶずぶにトリップしました。最近、再燃していた「New Person,Same Old Mistakes」も最後に聴けて満足。紙吹雪も3発くらい来た(さすがに最後はちょっとしつこいと思ったけど)。聴きたかった最後に出たアルバム「Currents」が3年前だとしても、未だに最新型のロックンロールと判断するになんの躊躇いもない濃厚な時間でした。というか「Currents」ってその年の感想だと2ndまでの迫力が消えていて残念だなと思っていたんですけど、現在聴くとこれはこれでかなり偏執的なアルバムだと再評価すすんでます。

ということで1日目は終了。最初のリストバンド交換以外はほぼ室内にいました。そのまま千葉のカプセルホテルに泊まって次の日に備える。



2日目

まずSONIC STAGEでRIRIを3曲ほど観ましたが、「おいおいMステスーパーライブか」というくらい歌が上手かったですね。MCの語尾が上がる感じ含めJ-POPの歌姫っぽい。そして隣のMOUNTAIN STAGEのKnox Fortuneはバンド形式。掴み方が難しかったが朝から聴ける爽やかさのある音楽でした。Chance the Rapperのミックステープで客演した「All Night」を演奏している時にはトイレ行っていたので聞き逃した…。

そして次は今回初めての野外会場での観覧、Billboard JAPAN Stageで5月に出たデビューアルバムが素晴らしかったSen Morimotoです。音源で聴いたときは複雑なビートのソウルだと思ったんですが、ライブだと真っ当にジャジーなソウルに聴こえる不思議。それでもタイトなビートは唯一無二で、「This Is Not」はライブだと日本語部分もあってより映えますね。ただ真っ当に観る1発目のはずなのに昨日の疲れもあってすでに足の裏が悲鳴を上げてあまり踊れなかったし、BEACH STAGEの七尾旅人は諦めて、バスに乗ってメッセの方で休憩。動き出した時はエンドリケリがちょうど終わったところでちょっともったいない気分。

とりあえずその勢いでRAINBOW STAGEでDAOKOを途中から観る。前に観た時は「ShibuyaK」が出た時のインストアライブだったんですけど、割と閑散とした感じで「振付あるので一緒にしてくれるとありがたいです…。」みたいな感じでとにかく寂しい空気ばかり印象に残ったのですが、そのあとの岡村靖幸や米津玄師とのコラボもあって快進撃を繰り返してきた彼女のステージには人が集まっていて感動的。先述の「ShibuyaK」、「ステップアップLove」、「BANG!」、「打上花火」とヒット曲連発。そのポップさを官能しました。

次はRex Orange County。ゆったりとしたポップの応酬。個人的にはバンドサウンドのモンドな響きよりソロになってからの侘しさみたいなものに惹かれました。バックスクリーンには延々と青空をバックに果物が映っているだけなんですが、それが一番いいよみたいな飄々さがありましたね。ただ昨日の疲れもあり、かなり遠くから座って観てました。

そして隣のMOUNTAIN SATGEでレキシを観ようと思ったんですけど、人が多いのと、「年貢 for you」しか知らない自分には結構ノリが暑苦しいので、代わりにとりあえず今年2月の「天体の音楽会」で観れなかったJUNGLE STAGEのゆるめるモ!をちょっと覗いた。3曲ほど聴いた印象としては一周回ってポンキッキーズみたいに思えなくもないなといった感想。MCは音楽はすごいぜみたいな暑苦しい感じ。まあ、どうしてもあのちゃんの方を目で追っちゃいますね。一番予測不能に動いていたし。

そして目当ての1つでもあるJorja SmithのためにSONIC STAGEへ。バックにでっかく投影された「JORJA SMITH」の文字が印象的。昨日のKelelaのエレクトロニスクスさと打って変わってタイトな生演奏に支えられたネオソウルなんですが、アルバムの中でも特に好きだった感傷的な2曲「Februry 3rd」、「Blue Lights」は音源より幾分か力強さを覚えました、あと「Blue Lights」のスクラッチ音もよりかっこよく感じました。ちなみにきのこ帝国の佐藤千亜妃氏も絶賛してました。

シャトルバスに乗ってマリンスタジアムまで向かい、Chance the Rapperまで時間があるため、毎年見るだけで終えてたきゅうりをついに買って、テントの中からBillboard JAPAN StageのCosmo Pykeを遠くから観る。King Krule直系のブルーズだけど、ペシミズムはなく、太陽の下で聴くのも悪くないくらいのバイブスとロックンロールがありましたね。

でもって本日最大の目当て、Chance the Rapperへ。前日の大阪では「盛り上がった部分がありつつも合唱歌えなかった(自分も英語能力ないし歌えない)し閑散とした様子だったらしく、どのくらいの量が入ったか気になりましたが、15分前に来た時にアリーナが埋まっている様子はなかった。とりあえず今回の来日でもとびきりレアだし最後の力振り絞って前の方で観るかと前方に向かって、そしてライブが始まったら全てがかっこよすぎてどうでもよくなりましたね。まずバンド形式でドラムにキーボード、そしてシカゴの住民がたまたま紛れ込んだみたいな服装のコーラス隊!1曲1曲始まるたびに心が叫びだしましたね。チャンス歌も上手いし、よく動くし、全曲最高という気分だったのですが、特に印象に残ったのはビートの気持ちよさを再認識した「65th & Ingleside」と、「Coloring Book」→「Acid Rap」のアートワークが映し出されて始まった「Favorite Song」。この2曲が今回のサマソニ全体を通してみてもベストトラックでしたね!あと隣の外人ギャル2人組がバイブス発していて先日出たばかりの「Work Out」もシンガロングしていて、それをガイドに自分も歌ってました。ラストの「Blessing (reprise)」と夕暮れの空がマッチしていて、こうやって夏が終わるんだねという気持ちに染まった…。

ちょっとTwitterでバズった合唱するしない問題ですが、自分がチャンス好きになったのはゴスペルの要素によるものが大きいので、その音楽性からいうとできるだけシンガロングした方が楽しいのかなみたいなのは、そういうツイートが回ってきたのもありまして少し思いましたね。もちろん個々に踊ったりただ泣いたりすればいいし。レスポンス応えられないのは英語能力の低さ他ならない気がするし。蛇足。

ということで帰りの時間が迫っているため、ここで自分のサマソニは終わり。ベストアクトは1日目がTame Impala、2日目がChance the Rapper(と隣の外人ギャル達)でしたが、他にもいろいろなバンドの発見と音源再評価があって、総合的には今までで一番楽しかったですね。マリン⇔メッセの移動はシャトルバスをうまく使えば結構楽だったのも発見と言えば発見。歩くより早かったし。以上。