2017年7~8月フェイバリット”サマー”アルバム

 

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残暑お見舞い申し上げます。


 



■Calvin Harris「Funk Wav Bounces Vol.1」

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DJ長者番付トップCalvin Harrisさんのニューアルバム。

アルバム名にFunkの文字がある通り、ここにあるのはEDMの熱狂ではなくFunk。そして全編レイドバックされたムードがパッケージされている。これは昨年のChairlift「Moth」にも感じたけど、ブラックミュージックへの接近が結果としてどこでもない場所で鳴っているような、ポップ以上のジャンル付けができないような音楽っていうのは本当に最高。でもってやっぱりFrank OceanとMigosが参加した「Slide」が一番好き。

ちなみにサマソニでのEDMセットは観てないので、別にニーズに応えていて間違ってないと言えますが、もし観ていたらメチャがっかりしていたと思います。


■Chouchou「Night and Wanderer」

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日本の電子音楽ユニットの、「夜を旅する」をテーマに作られた2ndコンセプトアルバム。

Chouchouって名前は聞いたことあったのですが(もしかしたらCuusheと混同してるかも)、エレクトロニカってそんなガッツリ聴くジャンルでもないのでスルーしている状態でした。ですがTLに流れてきたグリッチノイズとアブストラクト・ビートと高速道路情報が入り乱れる「1619kHz」のPVを観た瞬間、即買い。途中で降雪情報も入るし、どちらかといえば冬の音楽なのかもしれませんが、夏の夜に聴いても全然違和感なく空気に溶けこみました。他の曲は静の面による歌ものドリームポップ多めで、「1619kHz」路線の曲はないですが、そっちもそっちで幽玄的で吸引力すごいし最高。


■Special Favorite Music「Royal Blue」

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7人編成ポップ・バンドの2ndアルバム。

1stが青臭さなら、2ndは力強さ。ソウル、ディスコ、ゴスペルを飲み込んだ芳醇なポップは昨今のシーンに目配せしつつも、むしろ季節問わずエヴァーグリーンな魅力があります。それでもこのアルバムを選んだのは、1曲目「Royal Blue」の夕方アニメOP感。比較できるような曲が思いつかないのですが、脳に沁みこんだイメージとしてのアニメOP。それがどうも夏休みの匂いを浮かばせて仕方がないのです…。


■Vince Staples「Big Fish Theory」

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Def Jam所属ラッパーの2ndアルバム。

トラック制作にJustin Vernon(Bon Iver)やSOPHIEとFlumeのコラボといったビッグネームも名を連ねていますが、アルバム全体としてはインダストリアルでスカスカでありながら(少しハウスが入ってる?)鬼気迫る音楽として統一感あります。ベスト・トラックはその日の気分で変わりますが、ヘビロテしているのは、シリアスながら軽さも感じる「Love Can Be…」。別にこれも夏っぽさはないですが、ベストアルバム候補なんでアートワークに金魚がいるだけで選出しました。


YOUR SONG IS GOOD「Extended」

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カクバリズム所属インストバンドの6thアルバム

リゾート感。今まではもっとごった煮で躁なイメージで、そこまで食指の動く類の音楽ではなかったですが、今作はハワイにハマった影響を受けたらしくメロウにトロピカル。ダブやハウスを飲み込んだ人力グルーヴも働いて、ゆるやかに踊れる。夏の夕暮れ時のチルアウトとして良いし、とても気持ち良い1枚になってます。