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Galileo Galilei「Sea and The Darkness」

「今まで毒にも薬にもならないバンドの内の一つ程度に思っていたら、ぶっとばされた」

音楽ブログ、もしくはクラスタにそう言わせたGalileo Galileiの2ndアルバム「PORTAL」の魅力は大胆に取り入れた海外インディーエレクトロの要素にJ-ROCKのメロディが絡むというスタイル以上に、取り入れたその時の勢いと「よいものを作る」というピュアな熱意があった———



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Galileo Galileiの4thアルバム「Sea and The Darkness」は、ヤフートップにも載ったように春のツアーでもって“終了”する彼らのラストアルバムでもだった。寂しい。

 



「Sea and The Darkness」を一聴してまず感じたのは、ふくよかなサウンドによる力強さ。その力強さは王道感と言い換えてもいい(本人たちもインタビューで似たようなこと言ってたし)。3rdアルバム「ALARMS」のサウンドもふくよかさはあったけれど、「Sea and The Darkness」収録曲のようなスタジアムで鳴ってもおかしくないような力強さはなかった。それは優劣を付けれるような違いではないけれど。

だけどその王道感に乗っかる歌詞には死にまつわるものが多く、不穏。

今までになくボーカルがしゃがれる2曲目「カンフーボーイ / Kung Fu Boy」では強大な力を持つが故にかつてのいじめっ子を殺してしまい、3曲目「ゴースト / Ghost」は死別後に故人との思い出が薄れていく悲しみを歌い、レイヤーの重なりが美しすぎる4曲目「ウェンズデイ / Wednesday」ではシリアルキラーの女の子に会いたいがために、その子が人を殺すのを待ち望んだり。

その死に対し、彼らの終了する事を重ねてもいいけれど、もっとそこは長い時間かけて考えていきたい。

ただ王道感と不穏さがぶつかるその源に、昔と変わらず「よいものを作る」というピュアな熱意をひしひしに感じ取れる。アルバムとしての完成度は随一。何一つ余分なものないよ。少なくとも、まとめブログで見かけた「地味」とか「無個性」みたいな書き込みを見て、何もわかってないなと自分の事を棚に上げて思っちゃう程。それでいてこの底の知れぬ奇妙な感じ。最後にこんなものよくも残してくれたな、ライブのチケット買っておいて正解だったよ。