最近聴いてる夏っぽいアルバム






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cero「Obscure Ride」

前作「My Lost City」は丁寧に「わたしのすがた」という曲で現実へ舞い戻らせる程度には現実世界と平行世界の境目がしっかりしていたが、今作では現実と想像の境目が曖昧で、それでいてどこか不気味でFeelin'Down。その曖昧さを丁寧にくみ取ろうと文を書く体力はないが、思うのは夏の暑さでバテた時のダルな気分と色気の抜けたファンキーなゴースト・ソウルミュージックは相性がいいのではないか。ローティーン時代は毎夏、戦争時代の読物を授業で読んでいた思い出からか、単にお盆の季節ゆえか、死を連想させる季節というのもありますし。

サマソー♪サマソー♪




■Cold Cave「Cherish The Light Years」

キュアーのポップサイドの良さを愛と暴力でもって教えるダークウェイブ/インダストリアルバンド。PitchforkでBNTを獲得した「The Great Pan Is Dead」以外にもアヴァンギャルドなシンセリフでキメる「Icons of Summer」、ダサいのをスレスレでかわすホーンが印象的な「Alchemy And You」が特に好き。アートパンクっぽい匂いだけじゃなく、商業音楽っぽい匂いすら漂わすところも良い。





■Donnie Trumpet & The Social Experiment「Surf」

モータウンでゴスペルでソウルでご機嫌なナンバーが並ぶ、下品さのない躁なミックステープになるかと思ったけれど、意外とアンビエントで静かな曲も多い…というかそれ以上に予想外にチャンスの出番が少ない!Chance The Rapperを中心とした音楽サークルといったイメージでしたが、あくまでチャンスはメンバーの一員という立ち位置。
にしてもアルバム全体にかかるホーリーでアトモスフェリックなムードはなんだろうか。非現実的な音像、と呼ばれる中でも今まで自分が聴いたことがないタイプの非現実。そこがとても不思議でワンダー故に慣れない新鮮な気持ちで聴ける。それはそれとして「Sunday Candy」の清い昇天っぷりはミュージックビデオ含め大傑作ですね。