6月後半聴いたもの

(フリーダウンロード可のものばかりになってしまった・・・)

■The Austerity Program「Beyond Calculation」



ぶっきらぼうな曲名からして最高な、ビック・ブラック、フガジの子供たちによる強靭なハードコア・ポストパンク。曲のどこを切り取ってもなんか面白いことやってるし、まさに計算を超えた予測不可能なエネルギーの暴走。本人たちは賢そうだけど。



■LLLL「Paradice」



bandcampで音楽を漁ってた人ならば待望の、東京のトラックメイカーのファーストアルバム。
チルウェイブ、シンセポップに分類されるであろう哀愁漂う心地よさで、切なさ乱れ撃ち。Quietlyの軽快さやOddnessのフリーキーな展開はロッキンオンジャパン育ちの自分の胸にも届いたぜ。



■Alex G「DSU」



好事家たち注目のレーベルOrchid Tapesからの新作。
今、流行りのグリッチにまみれたアメリカンフットボーラーの奇妙なアートワークがダサくて、ウエーってなりそうですが、かなり良いです。ヨラテンゴ、ビルトゥスピル、最近ではワクサハッチーの系譜に連なるメロウなメロディーを垂れ流すUSロックに少しの電子音が時折入っては聴き手に切なさ、哀れさを感じさせる。少し古明地洋哉を思い出したよ。


 
■Ricky Eat Acid「Three Love Songs」



Sam Rayによるソロプロジェクトの、同じくOrchid Tapesがリリースされたアルバム。リリース当時から話題だったようですが聞き逃していました。
基本的に好みがバブルガムな人間なので「アンビエントって退屈」ってクリシェに倣って思ったりするんですけど、これはいい。人懐っこい音のレイヤーが重なって、心の奥をくすぐるし、確かに恋人たちが耳打ちしたりささやき合う光景を思い浮かべなくもないラブソングだって思える。



■Ayl_E「Le Cosmicomiche」



Tiny Mix TapesのCERBERUSを見ればいくらでも実験的な音楽に出会える時代の、ただひたすら鋭くする事に心血注いだような音がスカラベの大群のように蠢く極東の極北アルバム。その姿勢は正しく実験的といえるのかもしれません。
期間限定で6/29(ギリギリ!)までフリーダウンロード。